叫び
小林 柳


獣のように吠えられたら
どんなに素敵だろう

誰もいない夜の森の中で
空気を荒く切り裂き
全てなぎ倒したい

どこにもいけない
なにもわからない
さみしい
たすけて

そんなことを言わずに
ただ遠くまで、できるだけ大きく
いつまでも響き続ける
遠吠えをしたい

それでもきっと
だれかの優しさがあれば
そんなことせずともいいのだろうけど。


自由詩 叫び Copyright 小林 柳 2009-09-05 13:28:01
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