斜線
千波 一也



直線を
少しでも
かしげたら、
斜線
と、
こわれやすいものを
扱うように
呼び名を
わたしは
たしかめる

そんな
わたしは
直線だろうか
斜線であろうか

少し、
ほんの少しの
傾き次第で
みんな
こわれてしまうから
わたしは
ひとを、
わたしでさえも
迷わせる


直線が
成り立つわけは
斜線にあって
斜線も同じく
直線に
よる

だからこそ
どちらでも良いのだし
どちらかでなければ
ならないのだし、
わたし
そこそこ
複雑な
わかりやすさを
いきている

斜めであるほど
真っ直ぐ





自由詩 斜線 Copyright 千波 一也 2009-09-04 22:07:29
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