虚実と無理心中
笹子ゆら
どうしても認めたくない
何が正しくて間違っているのか
私の口から着いてくるそれは
虚実などではないと断言できるのか
何を言っているのかわからない
聞きたくもない
気付きたくもない
卑しい音だけが沸きあがって
私を 潰す
あなたの螺子が外れる。私の螺子と入れ替える。ゆるゆると外れて、油も切れて、回すと同時に腕も外れる。あなたの眼差しが光を奪った。私はキスを求めた。あなたは何も言わず、酸素だけを吸い取って、泣いた。
冷ややかな視線
縫い合わされた唇
いつかの嘘が心の中で渦巻いて
善悪を失くした
わたしという名の偽善者が謳った生命を
早くあなたの手でもぎ取って
一刻も早く 殺してよ
死にたいわけじゃないけれど、足りないから。その指先がこの首に食い込むのを、待っているよ。