奇海な言い訳
愛心

わたしの中は

内臓とか
血とか
脂肪とかじゃなくて

海 が広がってるんだと思う



わたしの泣き虫のレベルは
ランクをつけるならAAAだ

本を読んでは泣き
曲を聞いては泣き
テレビを見ては泣き
相談にのっては泣き
怒られては泣き
嬉しくては泣き
歌っては泣き
苦しくては泣き
悲しくては泣き
悔しくては泣き

貴方を思っては泣き

泣いて 泣いて 泣いても
涙が枯れないと自分でも気持ち悪い

けど今夜 気づいた
頬を舐めて感じる
海 の味

海 がわたしの中にあるのだ


すっと心が楽になる


水の中にいるのが好きなのも
体内の海の波長が合うのだろう

泣いても泣いてもなくならないのは
地球温暖化で 水位が上がっているから

貴方を思って泣いてしまうのは
わたしが貴方に溺れているから

そうか そうか

わたしは海を飼ってたんだ

だから泣いてしまうんだ








頭の隅で これは幻想だと分かっていながら
わたしは今日も 泣いてしまう



貴方に溺れておもって


自由詩 奇海な言い訳 Copyright 愛心 2009-08-31 02:44:44
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創書日和。