a brief encounter...
瀬崎 虎彦

      虚空に舞う 電子の粒 雪の隠喩
      回線の波に惑う 名付けられぬ影
      一瞬 手が触れた気もするけれど
      初めから なかったことにするよ

接続されてこころは閉じ込められる
誰にも気づいてほしくない 虚勢を
高らかに奏で 輝かせるために
音楽は続き 日は昇るのだろう

みるものを ふれるものを ことばにするから
どれほどの おもみが うしなわれるとしても
わたしのこえを おねがい ききのがさないで

   とどけたい そしてつたえたい
   あなたが わたしをみつけた
      あな 
    た    
         がわ     た
   し
     を み
              つけ
     てく   
           れ     た


自由詩 a brief encounter... Copyright 瀬崎 虎彦 2009-08-28 20:17:20
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