「秋風に晒されて想う日の夕暮れ」
Leaf



染みるだろう
痛いだろう
秋風は特に

包まれて
ほろほろと
愁思に触れ
湧き立つ淋しさが
吹き毀れる度に

両の手で目を塞ぎ
アスファルトの丘の上
下るように影が放物線を描く
坂道の線上の先には

貴方の息遣いがあって
鱗雲に乗れないやって
仰いだら感情線伸びて
エッフェル塔まで届いた





染みるだろう
苦いだろう
泣き顔は特に

慎ましく
ほろほろと
愁思に暮れ
湧き立つ虚しさが
撫で回す度に

両の手で耳塞いで
明日への希望とか丘の上で
奇しくも影が明日の物語を描く
坂道の線上の先にて

貴方の息遣いがあって
鰯雲に乗れないやって
仰いだら感情線伸びて
エッフェル塔まで届いた




**
詮無き事だらけでも
腐食しないでいたら
晒されたとしても
少しはマシだろう



***
変わり目が心をも掻き乱すとしても
疲れた顔してないで
いつもの電車の車窓から見つめる街並みと同じ
きっと届くんだろう
秋風に揺れる枯れすすきの穂が垂れる頃までは



自由詩 「秋風に晒されて想う日の夕暮れ」 Copyright Leaf 2009-08-27 19:53:09
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