よるの歌
ミツバチ

昔あなたが
歌ってくれた
丸い月に
響く歌は
僕の心を揺らしている

懐かしさの陰で
小さな背中が
泣いている
作り笑いの
裏側で
指折り数えた夢
いくつ諦めてきたの

叶えるものも
守るものも無くなって
ただ足跡だけが残っていく過去
社会に適応する術を
身につけて
だんだんと見失っていく自分
いつの間にか
ため息ばかりが増えて

やるせない気持ちと
疲れた悲しさが
あなたの歌に溶けて
今日も月夜に
響いていきます


自由詩 よるの歌 Copyright ミツバチ 2009-08-25 23:38:04
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