放浪g
ゆるこ
明日を30回数えた午後
空からたくさんのきのこがふってきました
私はそれをとてもきれいだとおもいました
きのこは
隣に住んでいたハイカラなおじさんを連れて行きました
私はおじさんはもう見えないものになったのだとおもいました
私の町に降り注ぐきのこたちは
とてもきれいなしろをしていました
まいにちふってきては、お金のあるひとからつれていかれて
二度とかえってくることはありませんでした
きのこの胞子で同級生が妊娠しました
父親についての訴訟がおきましたが、とうとう誰も関心を持ちませんでした
彼女はきのこのこを生みました
翌日、彼女はきのこに連れて行かれました
私の手の中には
張り付いた薄荷飴の欠片と
薄汚れて輪郭しかわからない家族写真しか
なかったので、この町でいつのまにか
ひとりぽっちに なっていました
しろくまちが染め上げられます
かくれんぼの鬼になったような奇妙な気持ちで
私は町の真ん中で
手をのばしながら、まっています
まっています/した
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立体幌眩む。