○月×日 日直 オリオン
ヨルノテガム





おヘソの下ンとこが痒い痒い
鼻の穴もかゆいネ まぶたも
メガネを置く目の間のところ汗かいて痒いね
頭が痒い
さっきのおヘソの下ンとこ また痒いゾ
掻いている手も痒くなって
腰もお尻もつま先だって 足同士で掻きこすり出して
キミの白い身体を掻いて

夜が痒いね
静かに誰も謳わないで かゆみが伝わってくる
アスファルト 痒がっている
交差点の真ん中の手の届かないところ痒い、頭脳がカユイ
眠りが痒い、何もないところ。
わざとらしいことばかりの仕掛けが社会で回っていること
リアル、わたしのまわりの些細なこと
いくつもの知覚が 休んだり 
研ぎ澄まされたりで 形を見せるのを待つ

どこかが痒いとき
それは
星と星を結び合わせて星座を形作るような
小さな
小さな瞬きを
身体の中で起こしているのかもしれないね












自由詩 ○月×日 日直 オリオン Copyright ヨルノテガム 2009-08-22 19:12:13
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