ニセモノじみた絶対
瀬崎 虎彦

緑の旋律 てのひらよりこぼれおちて
レティナに舞うすべての形 曲線 肌の白さ
優美で華奢な少女というニセモノじみた絶対
ひとつの奇跡のようにひらく花のような軽さ

笑い声泣き顔 細い指薄い瞼
早くしないと時間をすり抜けて
どこか遠くへいっちゃう気がして
そしたら もう二度と君に会えない

曇り空 オープンカフェ ラルフ・ローレン
君が触れるすべてが まどかに美しい
交響曲に仕立てられて あどけなく無敵

ちょっとフォーマルなジャケットを着て
カッコをつけてきたはずなのに
手持ち無沙汰で僕は立ち尽くすんだ


自由詩 ニセモノじみた絶対 Copyright 瀬崎 虎彦 2009-08-21 15:14:24
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