麺の男
番田 

外を歩いていれば
何かきっとあるもんだと歩き続けた
魚やマスでもいるかもしれないと

回回 回回 回回 回回

ラーメンを食べ続けた

そこに立ちつくしたように
光も知らない
誰もいない道の上で
考え続けていると
存在するだけ

グビグビと水を飲んだ
何かげんこつラーメンということだが

回回 回回 回回 回回

どこがゲンコツなのかさっぱりわからない
ずるずると麺をすすって
木々が生えそろう通りを歩いた
そして赤いポストが揺れていて
知らないけれど
俺はいる
柱が立っていた
僕は見つめているだけならできるから
光の見える丘を通って


自由詩 麺の男 Copyright 番田  2009-08-21 03:52:13
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