世界に馴染めない私は
遊佐


スキップする/スキップして笑い/唄う


遠ざかってしまった青い空も雲の上には
きっと、まだ残っているのだろう
目に見えないからと諦めてしまうのは
いけないことではないのでしょうか


背伸びした位では
到底届きはしないと解った今でも
爪先立って手の届く限りに
両手で精一杯
振り払おうなんて試みる私は愚か者の顔をしているのでしょうか


(少しでも食べ残した物が残っているうちは、席を立たずにいようと決めていましたが、それって賎しいことなんですか?)


雲のように
風が変われば行く先を変え
風が止んだなら其処に止まり
いつも他人任せに流されて行くのは
とても楽だろうななんて思います


私は風にはなれず
太陽にもなれず
ましてや空になんかはなれもしませんが
雲にならなれる気がするのです

空はいつも其処に在り、
いつも同じ顔をしており、
私が泣けば雨となり
私が笑えば晴れとなり、
私の心が定まらない時は曇ってしまうのです

だから私は
陽射しを遮る雲であり
雨と雪をもたらす雲であり
翳りを抱いて空埋め尽くす雲であると思うのです



(世界はいつも晴れ間の下に在り、雨の日と雪の日と曇り空の日は、私の心だけが雲の傘をさし、空を塞いでいるのです)


私は雲、空の傘
空に生き、空に消えて行く
一塊の雲。



P.S.世界はいつも晴れている。






自由詩 世界に馴染めない私は Copyright 遊佐 2009-08-21 00:37:52
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