指先に思考を、砂浜に逢う
ゆるこ
唐突に君を食べて吸収してしまいたいと感じた夏の終わり
蝉がじぃーじぃーと田舎を想って鳴いていた午後の話
グラスに入った海月型固形の気泡たちは
海に還りながらバラッドを口ずさんでいた( 空耳????)
終わらないしりとりだけしていたかった
時間の制限なんて要らなかった
鎖は言葉と食欲だけでよかった
奇跡なんて要らなかった( よ ?)
*
ラシドの狭間に漂う滑稽な愛を語るコンドーム
その刹那に死んでしまった子供たちに向ける大人の愛を
ラジオに乗せる未完成の言葉と音
見間違えでなかったら、( 仄暗い海で、みんなで泣いていたね)
やさしい瞳で明日を、見てあげれたかな
やさしい瞳で昨日を、許せたかな
取り止めない無限ループで刻み付ける私は
きっと渇望している ( しこう の 不一致 を )
*
足早にビー玉が転がる
もう、指先で思考が停止/ほうかい?寸前だよ
乾いてしまったのは塩水で濡れた方かな
それとも( この先は 未開拓地に なります故)
猫の目がやがて口元を緩ませて 洗濯機の中にみんなを押し込める
漂白された心がやがて 誰かの耳元で嘘を囁く
( それは たぶん 本当に )
きっと 心が 海になったんだね ( ね、 )