フラミンゴの部屋
ogawa hana

文字盤のバックライトが夕焼けなものだから
私の摂る食事はいつもディナー
中央、マイノリティのあさはかな傲慢が
光る、幻覚を一日に6回みている
沈黙しはじめる空間にやわらかく抱き込まれ
なにかを見誤っているのではないかと
つい、右手が貴方を探すようにして伸び
私の眼となり耳となるつめたい心臓を掴むが
そういうときに限って水仙のように押し黙る
バリアフリーの意味を履き違え
しょうもない討論



  うちあげはなび
  見たかい




栄養補助食品が私たちのいとなみを解説し
爪の間はきょうも綺麗なまま
アナログ放送がどんなに虚弱でも
八月
ひとりではなかった



  間延びしたへやが
  きょとんとして
  つづきをまってる
  しんじているのだ  
  けっきょくは
  玄関の土間にある 
  空虚
  みないことにして
  いつもドアを閉める
  木曜日に
  きめればいいこと




困惑が、こんなにいとしく輪郭をなぞる
落陽のおそろしく強靭な刃
今日も私を切り刻んでゆくのです






自由詩 フラミンゴの部屋 Copyright ogawa hana 2009-08-14 23:27:57
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