月明かり
ミツバチ
冷たい月明かりが僕を照らして
痛みに溶けてしまわない様に
必死にもがく
さあこちらへいらっしゃい
手招きする声は何処から響いて
いいえまだ此処に居たいのです
目眩が止まらない
あの四つ角で呆然と立ち竦んだ
影が笑ってる
ほら見ろよ
あの頃とちっとも変わってないじゃないか
全身で否定する
まだ大丈夫だと言い聞かす
眠れない夜に
襲いかかる幻聴
部屋の隅に蹲った
あの頃の僕が此方を見てる
僕はきみかい?
小さく問い掛ければ
夢と現実が溶けてゆく
耐え難い虚脱感
幻覚は執拗に付きまとい
やがて来る
明日を笑ってる