スクラッチ
依
誰にでも傷くらいある
きしきしと痛む思い出や
投げつけられたひどい言葉
それでも輝かしいと思うのは
あの頃をもう手放してしまった
というよりは
今という時間に置き去りにされているから
夏はもう怖くないかい?
眠れないね
そう、眠れない
生きている限りは
誰にだって
傷くらいある
怖くても
泣きながら練習をしよう
いつか幸せになれますように
そんな願いを守れますように
それが人だという
それが運だという
わかったようなことは
もういいから
揺り籠から棺まで
それはきっと、その間の
閃きなのだね
それぞれにドラマは展開され
光はあったと証明されるように
眠れないね
そう、眠れない
生きている限りは