有能な機械
ゆりあ

機械が好きだ
人間よりも
その匂いを嗅ぐだけで気持ちが頗る高ぶる
匂いを嗅ごうと鼻先を近付けると感じるわずかな熱がたまらない
君のそのプラステックの白さが好きだ
規則正しく並んだボタンが好きだ
君のその固く何でも映る透明な画面がたまらない
君の体の直線が好きだ
君になら犯されてもいい
むしろ侵されたい
侵入してくれ
君の体の中に侵入したい
君の画面の中にある小さな数字が好きだ
規則正しく動く時計
この世で唯一確かなものじゃないか
君の中にある白い画面は永遠を感じさせてくれる
君の電源が入る瞬間が好きだ
でも君はバッテリーがなくなって電源が切れて画面が真っ暗になるとゴミ同然になるね
そこだけだ人間と同じところは
僕は君になりたい
君になりたいよ
君に支配されたくてたまらない
君に支配されると思うと興奮するよ


自由詩 有能な機械 Copyright ゆりあ 2009-08-10 18:41:44
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