ある街で
番田
古ぼけた
教会を過ぎて
道をたださまよい
歩くことがダメでダウンするという
太ったおじさんに
この石畳の道をどこへ行けば
目指す場所にたどりつくのだろう
*
この国には目指す場所すらなかったけれど
黒人がソウルミュージックを歌うように
曲は外国かぶれの日本人も演歌であって欲しい
楽しんでいるような気がする心が
ラテン語に満ちた頭のこんなときは
ルーツが演歌なものがいい
日本の歌謡曲を聴いていると
その繰り返しで落ち着かされていく
*
ガイドに載っていた店に入って
ものすごい量の肉を食べさせられて
午後は日の差さない部屋で
名の知れないホテルで僕は