会いたい
nonya


たましいが擦れ合って
生まれた音は
いつまでも胸のきざはしを
昇り降りしている

忘れてしまおうと思った
夕暮れの端から
温かい闇を連れてその音は
何度でも訪れる

君の仕草が香った時
君の笑顔が漂った時
君の言葉が降り注いだ時
君の名前が鳴り響いた時

たましいが擦れ合って
生まれた音は
夜を越えて 朝を跨いで
僕の真ん中を震わせる

信じなければ聞こえない
その音に
唇を噛みしめながら僕は

信じるということを
言葉だけで飾ろうとしていた
自分を恥じる

会いたい

それだけで良かったんだ


自由詩 会いたい Copyright nonya 2009-08-09 07:44:24
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