会いたい
nonya
たましいが擦れ合って
生まれた音は
いつまでも胸のきざはしを
昇り降りしている
忘れてしまおうと思った
夕暮れの端から
温かい闇を連れてその音は
何度でも訪れる
君の仕草が香った時
君の笑顔が漂った時
君の言葉が降り注いだ時
君の名前が鳴り響いた時
たましいが擦れ合って
生まれた音は
夜を越えて 朝を跨いで
僕の真ん中を震わせる
信じなければ聞こえない
その音に
唇を噛みしめながら僕は
信じるということを
言葉だけで飾ろうとしていた
自分を恥じる
会いたい
それだけで良かったんだ