ジャスミン
紀 茉莉
キラキラと
呼吸するとうめいに
光の塵
布目に添うように
木炭
減らす線
粉こぼしながら
描きだす
なにもかもが
変わってしまった部屋で
ゆるがない強い香り
しみいる脈拍の片鱗
つきうごく
スプリングボード
写真立てで
弾み
(かさなる日常)
キャンパスの
背後
お湯
沸き
満ちた
湯気と
(注ぐ)
茉莉花という異国の
悲しみみたいな味のお茶
歯車の
ゆるむ子守唄のように
漂う
2005.04.16
2009.08.08改
自由詩
ジャスミン
Copyright
紀 茉莉
2009-08-08 18:18:40