夏の贖罪
ロリータ℃。




こんなにも世界は柔らかく
日差しが踊り髪を彩り
わたしは日傘をさして笑います


わたしは死にかけた花のよう
世界を眺めるだけのものなのです
摘まれるその日を待っていた


波はうたうよ
白く冷たい泡を吐き
わたしはうたうよ
柔く冷たい愛を吐き


あなたにとって愛は優しい?愛は苦しい?
わたしの愛など痛くもないよ


人って優しい?人って苦しい?
わたしのことは忘れていいよ


甘いおぼろげなだけの残像に成り下がるくらいなら
わたしだけがここにいるよ



こんなにも明るい世界は
すべてを許し生かしていく大きな力よ


罰も貰えぬ命を抱いて
わたしは償うために生きてゆこう







自由詩 夏の贖罪 Copyright ロリータ℃。 2009-08-08 01:22:00
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