積み上げられた石
within

 意味不明なことをわめき続けることに疲れた



幼い頃、ぐずっていると「言わんとわからんがい」と言われ
言わなくても分かる関係に憧れたけど
やっぱり黙っていては何も伝わらないことに失望し
壁を隔てた向こう側にいる君に
伝えたいことを頭の中で反芻した


幾つもの言葉を挙げつらねたけど
「何が言いたいのかわからない」と言われ
結局はひらひらと虚空を泳ぐ蝶ちょのように
捉えどころのない僕の思いは
ずっと見ててくれないとわからないんだから


あきらめよう
不貞腐れて黙り込む
横になって壁を睨む

あきらめきれないよう


自由詩 積み上げられた石 Copyright within 2009-08-07 19:16:04
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