想い出
乱太郎

優しい風に
吹かれて・・・・

あの日
僕は憎んだ
その風を

その微笑みを
その温もりを
その眼差しを

隠していた苦しみを
さりげなく触れられてしまったこと
言いだせない悲しみを
うなずきながら掬いあげようとしたこと

僕は素直じゃなかった
醜かった

もし

あのとき

風に乗っていれば



風は二度と吹かない
僕はいま独り


自由詩 想い出 Copyright 乱太郎 2009-08-07 16:18:54
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