見つめるひと
恋月 ぴの
飼い猫と捨て猫の違いぐらい
こんな私だってわきまえているよ
あなたに甘えられなくて
ミカン箱の中で過ごした一夜
大輪の花火きれいだとあなたは言った
そんな花火になりたくて
この街へ出てきたはずだったのに
つっかけから覗く紅いペディキュア
とうに剥がれかかっていて
ひとりぼっちの線香花火
なぁんにも言わずぽとりと落ちた
自由詩
見つめるひと
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恋月 ぴの
2009-08-03 20:35:01
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