息と色
木立 悟
けだものの背があり
けだものの背がある
やわらかく
灰を向く
鏡の内外
笛と白と波
銀は常に銀をゆく
金と緑のなかをゆく
芯のふたつある蝋燭
冥王星
さみしく 息をする
むかい風
爪のながさ
色しずか
人の無い道
朝の雨 朝の雨
触れあえないものらの
灯りにかざす手に降りそそぐ
自由詩
息と色
Copyright
木立 悟
2009-07-26 09:50:56
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