番田 

足のままに進んでいく生き物
飛んでいる海猫を見た
自分に何かを思いながら生きていた
不完全なままの僕がいた

君はどこへ行くのか知らないが
疲れ切っているよう
死にかけた体は
忘却を瞑想しながら

暗闇の色が濃いから
中になくしたように
本を握ったまま
手を振りながら遠くを見る

目でそれを追っている
手は少し大変だろう
泳いでいる蛸を見た
時間へ身を任せればいい




自由詩Copyright 番田  2009-07-26 03:41:23
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