ボクノ共和国
nonya


「人口は不明です」

 様々な色の傷痕や
 様々な味の妄想が
 都市を形成しているようです


「面積も不明です」

 小豆粒大〜ピンポン玉大
 三流私大〜夜郎自大
 等身大〜無限大らしいです


「気候は温帯島国根性気候です」

 北東気流が雲を蔓延らせ
 南西から湿舌に舐め回され
 でも時々晴れます


「公用語は捨て台詞です」

 こんにちわはオトトイキヤガレ
 さようならはオボエテヤガレ
 ありがとうはカッタトオモウナヨです


「首都はボクノドコカです」

 平平凡凡の平民ボンボンの
 八方美人の八方ふさがりの
 つまらない砂上の楼閣です


「大統領は日替りです」

 今日はアブラゼミで
 昨日は遙かなる山の呼び声で
 一昨日はクリーム白玉あんみつでした


「歴史は秘密です♪」


「産業はこれといってありません」

 というか
 およそ非生産的で
 とても他力本願なコミューンです


「観光もこれといってありませんが」

 コトダマコトノハ放水路では
 24時間耐久仮装水泳大会が催され
 水玉製造株式会社では
 新製品未練タラタラの試飲が行われるらしいので
 冷やかしてみるのもいいかもです


「以上。」

 コメンテーターは
 共和国特別臨時日雇い報道官
 ボク・ラシイン・ダッテサでした


「それではこの辺で」

 オボエテヤガレ
 です


自由詩 ボクノ共和国 Copyright nonya 2009-07-24 18:28:08
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