漂白
within

真っ白な空白を
何かしらで埋めていくのは
それはそれで楽しいが
少し勿体ない気もする

雪の日の最初の一歩のようなものだよね

と微笑む君のキャンバスに
僕が描いていいものか
少し悩むんだ

このまま触れずにいたほうが――

と躊躇う僕を
君は無言で誘っている

でもそれはきっと僕の妄想

君の中に僕はいない
だから無邪気に笑う横顔を
僕は白く塗りつぶす


自由詩 漂白 Copyright within 2009-07-24 17:34:15
notebook Home 戻る