矯める指
ミゼット



飛び出た爪先を削いで
長すぎる髪を切って
もっとこの手で慈しめるよう
あなた達を矯める

かつて
父が引いた設計線は
その夜
拭い去られて

母が裂き、重ねたその肉は
そこで解体され、傷は再び開かれる

おねむは終わり
背筋を伸ばして
もっと顔をよく見せて
母と寸分違わぬように
背中に針を刺す

ナイフを持つ指が痛い
螺旋が傷から生まれて落ちる
私が子供を産むときは
あなた達のような美しい子になるように
身体を探り
そして盗む

目を覚まして
真っ直ぐ立つの
これでようやく食べられる
美しい子を胸に抱くと
私の子供に会える気がした


自由詩 矯める指 Copyright ミゼット 2009-07-23 23:51:57
notebook Home