私という絶望
まさたか

その喉に包丁を突き立て

縦に腹をかっ捌く

はらわたを引きずり出して

下半身を切り落とす

心臓を握り潰し

顔は判別がつかなくなる程度に切り刻む




あれは私の血の源流
憎きもの
父親という文字は美しい装飾
現実を歪め
世間を欺く


私は夢想する


あれの命を絶つその瞬間!
苦しみ悶える表情
目をくりぬき
耳を千切り
首を落とし
私は高らかに歌い
街中に見せびらかそう

自由だ!











似ていると
言われるたびに死にたくなる


あれの血を継ぐ自分はどれほどに汚らしく
醜いだろうかと
目眩とともに吐き気が襲う
この顔を焼き
喉を潰し
髪を毟り

すべてを消し去ってしまえるのなら
私はまだ









救われることができるのだろうか


自由詩 私という絶望 Copyright まさたか 2009-07-21 23:19:45
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