『1ポンドの憂鬱』
あおい満月

毎日毎日、ことばを書く

わたしのことばは
なにもないけれど
わたしのことばは
生きている

わたしのなかから
わたしの外まで
わたしのことばは
続いている

わたしのことばは
歩行している

過去へ
未来へ

ことばの歩む道をつくるために
ことばを書く

わたしのことばは消えない

わたしが生きている限り

わたしのことばは
ひとつの世界
誰にもみえなくとも

わたしのことばは
ひとつの宇宙
星を照らす
星を探して

太陽は眠らない
月の影に隠れても

白昼夢のなかでさえ
白い現実を生きる
わたし

不特定多数の
わたしと一緒に

夜の香りを含んだ風が
わたしを突き抜ける

生ぬるい

意識のなかで


                         2009.7.20(Mon)




自由詩 『1ポンドの憂鬱』 Copyright あおい満月 2009-07-20 20:52:01
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