邦秋

今日も余計な風、吹いて
心が斜めを向いてしまう
過去という気流が大きすぎて
すぐに足元、とられてしまう

肌傷つける爪であれば
迷わず切って片付けるだろう
流れに逆らう毛があれば
迷わず抜き取り捨て去ろう

だけど心を許せぬ場合、
どうすればさよならできるのだろう
醜く望まぬ思いを生み出す
衣にまとわりつかれているよう

どうせならこの身を砂にして
風の力を利用して
原型留めぬ拡がり方で
遥か彼方に消え去りたい


自由詩Copyright 邦秋 2009-07-13 19:36:31
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