てるてる坊主だけが
こめ

ああそうだったのか

机に書かれた小さな頃の落書きに

思い出し笑いをして

俺にもこんな時期があったんだなと

不覚にも年老いた感じになっていた

家の柱につけられたせいくらべの線の数々

少しずつ高くなっていく線に

懐かしみ涙を流す

僅かに開いた手の中には

小さな世界がめぐっていた

雨が降る日にせめて傘ぐらいは

さしてくれと願っていた

味方なのか敵なのか

その両方でしかしどちらでもなかった

そのうち雨がやんだら

虹の橋でもドライブしにいきましょうか

おかしなお菓子をほうばり

果てなく続く?を答え

色々な色の紙をひきちぎり

悲しみか無しと呟いて

何れ開くで有ろうと

扉の前で待っていた

楽園からの手紙には

招待状が同封されていけれど

僕なんかが楽園にいけるなど

到底思えなかった

雨降りあめぼうず

そしててるてる坊主だけが

僕の成長をかきしるしていた



自由詩 てるてる坊主だけが Copyright こめ 2009-07-13 00:44:51
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