(無題)
nonya


出口の見えないモノドラマ
無限大に広がる行間
暗闇色のボトルの中
いつまでも消えることのない気泡

秒針だけの目覚し時計
鳴るはずのない遠い約束
ミント味のする後悔の中
いつまでも報われることのないバタ足

前が見えないのは
前を見ていないから
後ろ向きで目を閉じたまま
呪文のように繰り返す
「明日になれば」

時は解決手段を持たない
悪夢を見続ける自由は
こぶしの中に握り締めてある

運命は食べ切ってしまえば
どれも割とおいしい
消化するのは腹の中に決まっている

明日はありとあらゆる今日の上に
平等に投げ出される
使い勝手は足の裏に書いてある


自由詩 (無題) Copyright nonya 2009-07-12 09:07:21
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