曇り空にうたう日
皐
(きのう)
晴れた日
顔に両手を当てて
指の隙間からあなたを見たら
胸が痛くなった
そっと手のひらを返したら
日差しがキラキラこぼれてた
宝石みたいな言葉なんて
ひとつもくれたことはないけど
ただ隣にいて
同じ時間を共有している
ことが嬉しかった
(きょう)
あなたと会うとき
いつもこれが最後と思う
目の前に広がる黒い雲から目を背けては
ごまかしてきたけれど
あした雨が降ったならば
きっともう おしまい
額に滴る、雨粒と共に
落ちて流れてしまう
思い出の曲もあの景色も
みんなみんな
梅雨のない夏がないように
はじめからこうなるの、分かってた
(あした)
これでよかったの?
問いかけても
あなたの声は聞こえてこない
あしたの空には届かない