nonya


ほとばしる水をすくって
いらなくなった角質を
きれいに洗い流したら
南南東に向かって
窓を開け放つ

とれたての空気を
頭の中に吹き込んだら
多面体の自分が
きらきら回り出す

泡立つ光を
胸いっぱい注いだら
好きと嫌いの境界線が
ぼんやりと薄れていく

欠けた1ピースを探して
這いずり回った日々は
その辺に脱ぎ捨てて
小さくなった魂を
カラカラいわせて
深呼吸する

栓は開けられた

始まってしまった朝に
格好つけないで
流れ出そう


自由詩Copyright nonya 2009-07-11 11:50:52
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