堕ちていく純白の天使
こめ

堕ちていく純白の天使は

悪魔にでもうちおとされでもしたのだろうか

かれこれ何年も生きてきたけど

思い出をおもいだそうとしても

綺麗な青空の下の出来事が思いだせなかった

閉めきった窓からこちらを見つめる

邪心の塊に脅えていた

二度と会えない場所のあのひとは

今も無音の世界を踊っているのかな

僕にはできなかったことを

君はすんなりできてしまったね

モヤモヤした白黒写真の中で

僕と君は照れ笑いをしながら

こちらをずっと見つめていたけど

その写真は色褪せくしゃくしゃになり

涙のせいでいつも濡れていた

今君がいたのならばぎゅっと

抱き締めることは容易く出来るだろう

僕の願い事はいつも神様に後回しにされ

今も叶わず仕舞いだ

奇跡を信じるならばそれも

いいだろうとはおもうけど

奇跡にばかり頼っていても

なんの価値をみいだせないまま

あの天使のように堕ちて逝くだろう



自由詩 堕ちていく純白の天使 Copyright こめ 2009-07-11 00:09:17
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