こころの味を知らない
みぞるる


ことばは何に支えられているの

きみの口がにくい
いつだって嘘を孕んでいるくせに

あたかもそこにある、
ひとつのリンゴのようなフリをしている
(それは限りなく現実のようなもの)


きみと繋がる唯一のてだてが
そんなにも脆いものだから

ぼくらは愛玩動物にたよって
嘘のないセカイをやっとのことで保ったりする


きみの口がにくい
そんなもの投げ捨てて

ぼくにしょっぱい魂をちょうだいよ


自由詩 こころの味を知らない Copyright みぞるる 2009-07-10 23:18:21
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