珊瑚の夜
草野大悟

ねえ、
無責任な風のふく夏にもどってみない
そこでは、ほら、弾ける水の音がする
草いきれの夜
満月のなかで
放精するぼくらの
赤い、あるいは、うす桃色の未来に
やあ、と声をかけて
あら、こんなところに
真実が死んでいる
なんて
月の光に囁いてみたりしてみない


自由詩 珊瑚の夜 Copyright 草野大悟 2009-07-09 23:50:53
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