ノートの端の落書き
こめ

僅かに感じる視線に

蛇に睨まれた蛙のように

小さ角においやられていった

繋いでいた手は

急に離されまた掴もうとしたけれど

追い付くことはできなかった

人は誰でも大きな夢を語るものだが

其ほど愚かなものはないだろう

深海の魚に空の素晴らしさを

問いただしても

帰ってくる返事は分かりきったものだった

個性を超越したのならば

それはもうひとりの僕

イライラする

これはカルシウム不足のせいなのか

それともこの煩い小蝿の囁きなのか

どちらにせよ目障りなのは確定している

枕の扉を開けたらそこは夢の中

あくのまじんやかせいじんなど

色々な人が騒いでいたが

頬をつねれば扉からおいだされてしまった

嗚呼信じたい

僕だけが特別な存在だと

そのエクスカリバーを抜けるのは

僕だけだと

その現実には有り得ない風景を

鉛筆でノートの端の方に

描いていた



自由詩 ノートの端の落書き Copyright こめ 2009-07-08 00:13:24
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