ポエムになりたい
うめぜき


もしも
僕の声を宝箱の中にしまって置いたなら
時々は空気に触れさせてあげて欲しいんだよ
多分聞くのも嫌になるような
そんな時もきっとあるのだと思うけれど

もしも
僕の指先の温度をカバンの隅に渦巻かせたままなら
カバンをひっくり返して夏の風に撒いてください
それは僕の指を離れて
死んでしまいそうなぐらい寂しいから

もしも
もしものことなのだけど

もしも
僕のシルエットを瞼のどこかに棲まわせてくれたなら
それはきっと言葉になりたがっているから
ポエムにしてあげて
僕は洗練されたポエムになって
君に時々読んで欲しいと、思っているよ

もしも、君も僕と同じように
ポエムになりたいと思っているのなら

安心していいよ
君の声や指先の温度や笑顔は
この世界ではずっと響き渡っている
ほら朝になるよ
さあもう起きて
からだ一杯で今日も
笑うと良いんだよ











自由詩 ポエムになりたい Copyright うめぜき 2009-06-28 05:59:38
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