ナイフ
ジャイコ

どうかもっと奥まで
差し込んでください

あなたの手のひらに
私を切り裂く感覚が

生々しく

そうして
あたしをすべてきれいに
飲み込んでしまってください

あなたのからだのいちぶに
なることができるなら
この赤い血なんて
もうほんとうに必要がない

するりと伸びた
赤い裂け目はきっと
あなたの嫌悪する視線を
映すことでしょう


こんな汚れたあたしでも
必要としてくれますか?


自由詩 ナイフ Copyright ジャイコ 2009-06-28 02:50:54
notebook Home