乱太郎


わたしは

     待っているのです

   朝がたに
     たんぽぽが咲いているでしょう

わたしは

     聞いていたいのです

   橋の向こうから
     子どもが遊んでいるでしょう


アダムとイブがエデンの園で
最初に読んだのはたぶん
「翼を捨てた天使」

あなたのその声は

   白く汚れて
   冷たく微笑むのかもしれない

あなたのその声は

   わたしを嘲笑っているのでしょう

無花果の実を与えるみたいに


カインとアベルを授かった
本当のわたし

妖精と戯れる処女と呼ばれることもあるかも

嘲笑されようが
揶揄されようが

わたしは

     あなたを

   ずっと

    まちつづけるのです
    さがしつづけるのです


自由詩Copyright 乱太郎 2009-06-26 20:20:10
notebook Home