存在論
within
僕は僕の皮を剥いてゆく
そろり そろり
痛くしないように ゆっくりと
不安 欺瞞 恍惚
嘘に包まれた僕を ゆっくりと剥いでゆく
随分痩せっぽちだったのに 今じゃメタボリック メランコリック
面の皮も厚いから
剥いても剥いても 舌を出し おどけたように 嘲笑う
芯のない僕に 本質なんてないことを 暗示する
どこまでいっても表面で 眩いばかりの フィクションで着飾ってる
夜中に 漏れ出る寝言に つい本音を出してしまうから
誰にも気付かれぬよう ひとりで眠る
なにもないということが あるという
偽りの安らぎの上に 横たわる
ないのなら あると思うな ないのだから
存在する それだけしか わからない