存在論
within

僕は僕の皮を剥いてゆく

そろり そろり 

痛くしないように ゆっくりと

不安 欺瞞 恍惚

嘘に包まれた僕を ゆっくりと剥いでゆく

随分痩せっぽちだったのに 今じゃメタボリック メランコリック

面の皮も厚いから

剥いても剥いても 舌を出し おどけたように 嘲笑う

芯のない僕に 本質なんてないことを 暗示する

どこまでいっても表面で 眩いばかりの フィクションで着飾ってる

夜中に 漏れ出る寝言に つい本音を出してしまうから

誰にも気付かれぬよう ひとりで眠る

なにもないということが あるという

偽りの安らぎの上に 横たわる

ないのなら あると思うな ないのだから

存在する それだけしか わからない


自由詩 存在論 Copyright within 2009-06-25 07:58:31
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