家、巣
砂木
掛け軸の後ろにあるものは
じっとしている
いらないと仕切られた上に
何がかけられたのだろう
絵は語るのだろう
字は話すのだろう
ただ外と中を区切り
支えるだけでは
満たされない空間に
音が持ち込まれ
崩れても共に持たれるのは
慰める者達
でも野原では 身を守るのがつらく
ついたてが建てられる
やがて屋根が 戸が
そして ほっとした頃
かけられる鏡
誰と 誰に
自由詩
家、巣
Copyright
砂木
2009-06-22 05:16:22