赤色-牡丹
照留 セレン

くれない匂う 露を宿して
静かに座っている

庭の王が
蝶に語った

――そろそろだから 誰かに話をしたかった

二十日目の夢のことば

咲き定まり
咲き乱れ
さよなら と 無残に散っていく前に
蝶と遊んだ

思い出す 二十日の夢

散り重なり
散り落ちた
くれない匂う 露と一緒に


自由詩 赤色-牡丹 Copyright 照留 セレン 2009-06-21 08:21:34
notebook Home
この文書は以下の文書グループに登録されています。
虹の七色