慟哭
遊佐



今は遠い貴女へ



身も心も離れた今でさえも
魂だけは
夜毎、貴女へと帰りたがって僕を離れて行くのです
僕を見捨てて貴女へと帰って行くのです


今夜もまた
僕は、魂の脱け殻となり
それでも貴女の元へと戻らないのは

片時も離さずにいた貴女の温もりが
薄れてしまえば良いと願うからなのです

ココロ、カラダ、
心、身体、
心からだ…
そう想い、諦めようとする僕のたった一つの頑張りなのです

身も心も捨ててさえ、貴女に逢いたいと願うのは
罪だと知っているから
僕は此処に居て
貴女を忘れようと無駄を食べ、生きているのです


でも、


魂だけが
僕を裏切ってしまうのです




自由詩 慟哭 Copyright 遊佐 2009-06-20 16:34:20
notebook Home