深夜3時
ゆうか

深夜3時の空気は重い
朝は小さく震え
まだ誰の手にも渡りたがらない

コンビニの軒先には男女が
1つのカップラーメンを分け合う姿
2人で1つが1人を半分にして
空白に収まる愛を試す

ラブホテルの小さな窓は
滞る気圧を隠し切れず
黒い空に欠落を生む
パッションピンクは銃の残り火
引き金に掛かる愛は儚い

深夜3時の空気は重い
朝は小さく震え
まだ誰の手にも渡りたがらない
その影で
愛は、愛に
垂れ幕を下ろした後
善人、悪人
瞬間に傾き合いながら
すべてイコール廃墟に可笑しく
微笑み合っている

流し目5秒で窓を閉じても
夜間トラックの残り香は
線香花火のそれと違って
深夜3時の空気を吸い込み
重く 重く 朝を沈める


自由詩 深夜3時 Copyright ゆうか 2009-06-14 00:28:27
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