「剥ぐ息、削ぐ息」
Leaf

木漏れ陽は剥ぐ息、削ぐ息を幽囚するだけの意識を緩慢にした罪に問われ
もう吸うだけでよいでしよう、と諦め加減に帷子かたびら着けて防御しやせんかと泥酔の果てに漸く宵越しの杯交わせば
カタカタ鳴り止まぬ火車は吸うだけでは収まらずぬめり気たつぷりの黒煙を吐き散らかす


    
ろくでなし言語しか肺は生成しません
    木菟みみずくにしか気付かれぬ囁きしか咽頭は震えません



だから噤んでみた
可惜新鮮な物語は過去の残骸しか無かつたよ
ならば物珍しい陳列品の数々があるじやあないですか、と物色されるも
いやいや、毒素は抜いてあります、と心にもない謙遜で社会性を堅持した


陳腐な片言にも喰らい付く貪欲さに昨今の混濁した暮色には些少でも湿潤だ、なんて自己免疫力の向上なのか
陽溜まりは一瞥して摺り足で去つた

     
ふやふや、ふやふや


いやあ、あれは千鳥足だ
剥がれ堕ちぬマイスター
一か八かの削がれ朽ちぬ戦勢に干からびた呼気か



          吸つては吐いて
          安らぎ揺らぎ
            いつかは抱く人であり
                  いつかは眠る人である



瞼を開き
尽き果てるまで
閉じぬ日々



自由詩 「剥ぐ息、削ぐ息」 Copyright Leaf 2009-06-10 18:24:31
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